イラストレーションとデザイン
suffix_dpo DESIGNチーム
こんにちは。
デザインチームのFです。
サフィックスに入社してから、「イラストレーション」をメインに扱ったデザインをさせていただく機会も多いので、今回はイラストレーションとデザインの関係性について書いてみようと思います。
「イラストレーション」は略して「イラスト」と呼ばれることが多いですよね。
ただ、イラストといっても様々で、それ自体がメインとなるアート的なものから、情報を視覚的に補うデザインの補佐的なものまで種類は多岐に渡ります。
もちろん後者もデザイン制作には欠かせないものですが、今回は前者のイラストレーションについてお話しします。
突然ですが、私の好きなイラストレーターで宇野亜喜良という方がいます。
彼は1960年代の日本において、「イラストレーション」「イラストレーター」という言葉を広めた、まさにイラストレーターの走りです。
御年90歳ですが、現在に至るまで精力的に活動されています。
少女や女性を描くことが多く、特徴的なタッチで、作品はひと目で彼のイラストレーションだとわかります。
私は以前、童話絵本の表紙絵を見てからファンになりました。
彼は始めデザイナーとしてキャリアをスタートさせています。
そのため、作家とは違って、クライアントの要求を組み込んだイラストレーションとデザインを一挙に制作されてきました。
この間展示会にも行ってきたのですが(写真はその際撮影可だったもの)、名だたる会社のビジュアルを制作されております。
会場は老若男女でとても賑わっていました。
そんな「イラストレーション」と「デザイン」を極めた彼が最近のインタビューでこのようなことをおっしゃっていました。
「前までは自分でデザインもしていたけど、今はデザイナーのところに原画を渡してつくってもらう。自分が考えてもいないような現象や、いろんな変容の可能性を楽しんでいる。」
これを見たとき、私の仕事もまさにその通りでなければ...!と、少しハッとしました。
素敵なイラストレーションに「合う」デザインでなく、「魅力をさらに引き出す」デザインでなければ良いものとは言えません。
当たり前といえば当たり前ですが、イラストレーションがすでに完成されたものなので、それをさらに良くするというのは簡単なことではないと思います。
それでも、作品を託していただいた以上、「魅力をさらに引き出す」デザインを作らなければ...!と改めて思った今日この頃でした。