カラーブランディング
Creative Member DESIGNチーム
デザインチームのYです
最近、Bianchi(ビアンキ )のロードバイクを買いました
Bianchiは、現存する世界最古の自転車メーカーで、
イタリアのミラノから少し離れた街にあります。
『チェレステカラー』と呼ばれるエメラルドグリーンのような
爽やかな青緑のブランドカラーが印象的です。
こちらの『チェレステカラー』ですが、毎年微妙に色が違うのです。
職人が空の色を見て調合しているから毎年違うらしい、なんて言われ方をしていますが、
個人的には、いい加減なだけじゃないかと思っています(笑)
その方が、実にイタリア人らしくて好きです。
例えば、Tiffany & Co.の『ティファニーブルー』は厳密なルールのもと色を再現することが求められ、
長い歴史も含めて、色彩の商標登録が認められたくらい有名です。
それとは対照的に、Bianchiは色を微妙に変えることで、職人の温もりや遊び心を感じさせています。
色の移り変わりをブランディングに活かすという、現代においては稀有な存在なんですね。
これも長い歴史があって成り立つことです!
さて、印刷物を作ると特に実感するのですが、
エメラルドグリーンという色は、思い通りに出すのが非常に難しい色です。
特色を使わない限り、だいたい色が沈んでしまいます。
ですからエメラルドグリーンをコーポレートカラーにしている企業には、
印刷物を作る上で、それなりの気概を感じます(職業病)
エメラルドグリーンを使っている代表的な企業としては、Tiffany & Co.、花王、ニトリなど。
企業以外で思いつくのは、東北新幹線E5系はやぶさ、初音ミク、缶コーヒーのエメラルドマウンテン。
エメラルドグリーンを辞めた企業としては、化粧品会社のオルビスがあります。
2018年にエメラルドからグレーのロゴに変更されました。このリブランディングの話も大変面白いので、気になる方は調べてみてください。
逆に、2020年に就航が予定されているZIPAIR Tokyoが濃いめのエメラルドグリーンをロゴに採用したことは、
エメラルドグリーン界の明るいニュースとなりました(笑)
アートディレクションはSIXの矢後直規さんです。
エメラルドグリーンにまつわる話を色々書いてきましたが、
長く愛されるカラーブランディングについて考えている、Yでした。