紙とデザイン
suffix_dpo DESIGNチーム
こんにちは！デザインチームのSです。
暑い日が続いておりますが、皆さん、熱中症には気をつけて過ごしてください。
私はサフィックスでグラフィックデザインに携わるようになり、多くのことを学びました。
デザインの基礎やデザインソフトの操作はもちろんですが、印刷についての知識は実務経験なしではここまで学ぶことができなかっただろうと感じています。
印刷は主に紙にするものですが、皆さんはその『紙』の作り方や種類についてご存知でしょうか？最近、私は紙について興味を持つことがありました。今回はその『紙』についてのお話しをします。
電車の中で何気なくSNSを見ていたところある動画を見つけました。1人の男性が一本の細長い木の表面を剥がし、川でしっかり綺麗に洗った後大きな釜で砂と一緒に煮込み、粉々になるまで砕くといった作業動画です。
この動画の投稿主は、他にも木や草などの植物を採り、その植物を使って手作業でものづくりをするという動画を投稿しています。（おそらく）東南アジアの方の自然豊かな風景と癒される自然の音も楽しめる動画となっています。
5分半ほどの少し長めの動画でしたが、一体何が完成するのだろう・・！とわくわくしながら眺めていました。日本では見ることのない地方特有の料理なのかな、などと予想しながら見ていたのですが出来上がったのはなんと『紙』でした。
私は今まで「紙からものを作る」「デザインしたものを紙に印刷して完成」というふうに、『紙』は制作の前段階といった潜在意識を持っていました。しかしこの動画を見て、その『紙』は多くの手間をかけられてつくられた完成品であるということを実感しました。そこで自分の考えの浅さを少し恥ずかしいと思うと同時に、『紙』について興味を持つようになりました。
そこで、5月に東京ビッグサイトで開催されたデザインフェスタに行った際に印刷会社グラフィックの特設コーナーでいただいたペーパーカタログを出してみました。紙には多くの種類があり、同じ画像や文字でも全く見え方が違うことを改めて感じました。それからしばらく、動画サイトで工場での紙製造動画を見たり、興味を持った紙の種類について調べたりしていました。
その中で私のお気に入りの紙をご紹介します。それは、「Mr.B オフホワイト」です。
「Mr.B オフホワイト」はマット調であり、印刷再現性に優れたグロス紙と説明されています。私がお気に入りだと思った理由は、他の用紙とは違ったセミマットな感触と、名前です。
説明の通り紙自体はマットな見た目と触り心地ですが、インクの乗った画像部分などはツヤがかった見た目で、マットとツヤのいいとこ取りのような印象です。
また名前にある「Mr.」は英語で男性の敬称ですが、もしかしてと思い調べてみたら「Mrs.B」もありました。少しギラギラしてキメの粗いMr.Bに対して、Mrs.Bは滑らかでギラつきの少ないしっとりとした感覚の違いが見受けられました。
力強い男性、しなやかな女性のイメージを取って名前をつけたのではないかと想像していました。このようにして紙を眺めるのは楽しいですね！
紙や印刷など、グラフィックに関わるすべてのものについて興味を持ち知識があることで、よりデザインが楽しくなるということを知りました。今度は紙製造や印刷の工場見学などに行き、実際に自分で紙を作る体験などしてみたいです！